Profile
須原彩乃/公立小学校教員
教育学部初等教育専攻卒業(2021年)
私は現在、東京都にある小学校で、特別支援学級の教員として勤務しています。
生活や学習をする上での課題を改善または克服する場としての指導を行う「特別支援教室」、通常学級に通う児童に対して一部特別な支援を行う「通級教室」を担当しています。児童それぞれの課題を把握し、個別に指導計画を作成することで、きめ細やかな教育を行うことが求められる業務です。
担当する授業も、通常の教科とはまったく異なります。例えば、自分の気持ちを伝えることが難しい児童に対して行う、「こんなときどうする?」を考える学習。学校生活で困ってしまう場面を想定し、どうすれば良いかを一緒に考え、解決のポイントを指導します。
初めてのことばかりで大変なことも多いですが、困ったときには他の先生方が親身に相談にのってくださいます。大学での学びを生かすことができる機会も多く、毎日本当に楽しいです。特に教育心理学の授業で学んだことが、現場で役立っていると感じます。
小さいころから保育士になりたいと思っていて、高校でも保育系の科目を履修していました。
「小学校の先生」を目指すようになったきっかけは、高校のオープンキャンパスで実際に子どもたちと触れ合ったこと。一緒に過ごしたのはほんの少しの時間でしたが、できなかったことができるようになっていく成長を目の当たりにしました。「一緒に遊ぶだけでなく、教育を通してもっと子どもたちの可能性を広げたい」と思い、教育学部への進学を決めました。
1年生の時は必修の授業も多く、時間割がびっしりでした。2年生以降は少し余裕が出てきて、教員採用試験のための勉強や課外活動に時間を使えるようになりました。
大学の授業で一番面白かったのは、心理学です。毎週レポート提出もある厳しい授業だったのですが、教員を目指すうえでとても勉強になりました。この授業では、心理学の観点を学校での児童や保護者への対応に生かす方法や、子どもたちと接する際に具体的に何を注意すべきかを学びました。そのため、実際にインターンシップや教育実習で子どもたちと接した際にも、学びの成果を実感することができました。
実際に子どもたちと触れ合う経験を大切に考え、在学中はボランティア活動やインターンシップに積極的に取り組みました。
併設校でのインターンシップはもちろん、子ども専門の体験型ツアーのボランティアなどにも参加していました。教育の現場に参加することで、実際に先生が指導されている様子を間近に見ることができます。「どのように説明すると子どもたちに伝わりやすいか」など、経験豊富な先生方の工夫を自分の目で見て学びました。
この経験を生かし、柏学祭(大学祭)では、教育学部の友人たちと「近隣の子どもたちが遊べるスペースを作りたい」と提案しました。ボランティア活動で得た知識をフルに活用し、ゲームや読み聞かせ、ドライフラワーづくりの体験などを行いました。
開智国際大学は学生の自主性を認めてくれるので、自分から行動すればさまざまな経験ができます。多くのボランティアに挑戦することで、教育現場での経験を積むとともに、自然と「自分で考えて行動する」ことができるようになりました。
参加したボランティア活動
教員採用試験の筆記試験対策を本格的に始めたのは、2年生の後半から。東京都で教育実習を行う場合は事前に小学校でボランティアをする必要があり、その準備を始めたことで「教員採用試験が迫っている」という意識を持ちました。
勉強を毎日続けるのは大変でしたが、支えになったのは教員を目指す教育学部の友人たちです。自宅での勉強時間よりも、教授や友達と一緒に勉強会をしている時間の方が長かったように思います。大学の空き時間に問題集を解いたり、放課後に友達と勉強会をしたり。長期休暇中も有志の仲間たちとグループ学習することで、気持ちを切らさずに過ごすことができました。コロナ禍で大学に行けなかった期間も、分からないところを電話で教えあうなど、皆で助け合っていました。
少人数の大学なので、学生同士も先生方も距離が近く、皆で高めあおうという意識が強いです。先生方も学生一人ひとりのやる気を受け止めて、何か質問すると勉強会の場を作ってくださる、練習問題を準備して自習に付き合ってくださるなど、本当に親身になってくださいました。開智国際大学で一緒に頑張る仲間と先生方に出会えたからこそ、合格できたのだと思っています。
勉強に使っていた教材
さまざまなことにチャレンジすることが、自分の将来を実現することにつながります。
先生を目指す人は、特に実際に子どもと接することができる機会を大切にしてほしいです。机に向かうことだけが勉強ではありません。アルバイト、ボランティア、インターンシップなどの活動を楽しみながら、大学生のうちしかできない経験を積みましょう。
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