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開智国際大学海外渡航(留学)危機管理マニュアル

1. 海外ではすべてが「自己責任」

治安のよい日本を離れ、言葉や習慣、考え方、生活スタイルの異なる海外に滞在すると、思わぬトラブルに巻き込まれることはよくあることです。さらに、渡航先の状況をよく調べなかったために、危険な目にあったり、金品の盗難にあったり、あるいは予期せぬ病気や事故で高額の請求をされるなどということも、決して起こらないことではないのです。起きてしまってからでは、「そんなことは起こらないと思っていた」という言い訳は通用しません。不注意が原因でせっかくの海外留学がだいなしにならないように事前にできる限りの準備をしておきましょう。
以下は、開智国際大学の学生が「安全な」海外渡航(留学)をする際に行うべき、最低限のことをまとめました。慣れれば当然のことでも最初は面倒かもしれません。それでも、自分の身を自分で守るために必要なことと思って、ひとつずつ実施していってください。
なお、このマニュアルの中には8つの質問が含まれています。海外渡航(留学)をする人は「『海外渡航(留学)危機管理マニュアル』の質問への回答」をプリントして回答し、「海外渡航届」とともに事務局に提出してください。

2. 渡航先の情報を集める

海外安全ホームページ

留学先(渡航先)が決まったら、そこがどれだけ安全なのかを調べなくてはなりません。
外務省の「海外安全ホームページ」には、世界各地の「国 ・地域別の海外安全情報」が掲載されていて、危険レベルが国・地域別に色分けとともに示されています。

参考/海外安全ホームページ(外務省:外部リンク)

レベル1 十分注意してください。
レベル2 不要不急の渡航は止めてください。
レベル3 渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
レベル4 退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)

危険レベル1やレベル2の場合には留学を中止することを勧めます。とりわけレベル2の国にあえて留学する場合には特別の注意が必要です。危険レベル3、4に指定されている国・地域への留学はいかなる場合も中止してください。また、こうした危険レベルが示されていない国の場合も、このホームページにある「危険・スポット・広域情報」や「安全対策基礎データ」の情報が留学の可否の判断をする際に参考になります。

「海外安全アプリ」

外務省が制作したiPhoneおよびAndroid用のアプリです。これを使えば、
(1)スマートフォンのGPS機能を利用して現在地及び周辺国・地域の海外安全情報を表示することができます。
(2)「MY旅行情報」を使えば、その国・地域に対する海外安全情報が出た場合にプッシュ通知で受信できます。
(3)上記の「海外安全情報」が調べられます。
(4)海外旅行の便利なトラブル回避マニュアル「海外安全 虎の巻」を見ることができます。

「たびレジ」と「オンライン在留届」

海外渡航を予定している場合、滞在期間が3ヶ月未満の場合、「たびレジ」に登録してください。外務省から最新の安全情報を日本語で受信することができるので、自分も家族も安心できます。
滞在期間が3ヶ月以上の場合は「オンライン在留届」を行います(法律で義務付けられています)。登録すると、現地での生活に必要な最新情報を受け取ることができます。また、万が一、事件や事故、災害に巻き込まれた時に大使館や総領事館による迅速な支援が可能になります。

参考/大使館・総領事館ができること・できないこと(外部リンク)

[質問1]現在計画している渡航先の安全情報について危険レベル等についてどのような情報が提供されていますか。
[質問2]「海外安全アプリ」のダウンロードはしましたか。
[質問3]「たびレジ」または「オンライン在留届」の登録は、いつしましたか。

感染症

食べ物や水は毎日の生活に不可欠なものですが、海外ではこれらを通して感染症にかかる可能性も少なくありません。動物や蚊、ダニを介する感染症等、渡航先のさまざまな感染症について、以下のホームページ等で症状や予防方法を調べておきましょう。
また、この中の「外務省・世界の医療事情」では、渡航先の国別に緊急時に支援を求められる公館の連絡先等が掲載されているので、緊急時の連絡先として確認しておきましょう。

参考/海外での感染症対策(首相官邸:外部リンク)
参考/FORTH(厚生労働省検疫所:外部リンク)
参考/医療・健康関連情報(外務省:外部リンク)
参考/世界の医療事情(外務省:外部リンク)

[質問4]感染症についての情報を確認しましたか。渡航先の大使館・総領事館等の在外公館および医務官駐在公館の連絡先・連絡方法を書いてください。

3. 渡航前の準備

海外旅行・留学保険

医療事情や賠償責任に対する考え方は国によって大きく異なります。海外では治療と入院費で1,000万円を超えることもあります。また、誤って他人を傷つけたり、物損事故を起こしたりしたときには高額な賠償責任を負わされることもあります。クレジットカードに付帯する保険では不十分な場合が多いのが実情です。留学の際には、損害保険会社の海外旅行保険で、治療・救援費用保険金が2,000万円以上、賠償責任保険金が3,000万円以上の保険に加入するようにしてください。

参考/海外旅行傷害保険は、どのような保険ですか。(日本損害保証協会:外部リンク)

[質問5]損害保険会社の海外旅行保険に加入しましたか。保険会社名と契約タイプ名(あるいは保証される治療・救援費用保険金、賠償責任保険金)を書いてください。

「海外渡航届」の提出

渡航の便など具体的なことが決まったら、本マニュアルにある質問への回答とともに、「海外渡航届」を大学事務局に提出してください。

4. 海外で安全な生活を守るための心がけ

日本は世界でも例外的に安全な国です。海外では、事情に慣れた人ならおおよそ安全な場所と危険な場所の区別がつきますが、慣れないと、気づかないうちに危険な場所に足を踏み入れることもあります。しかし、そうした場合も誰かが助けてくれるわけではありません。「自分の身は自分で守る」ための心構えができていないといけません。
海外渡航をする際には、とりわけ以下の6点を心がけましょう。

(1) 危険な場所には近づかない
(2) 多額の現金・貴重品は持ち歩かない
(3) 犯罪にあったら抵抗しない
(4) 見知らぬ人を安易に信用しない
(5) 買い物は信用のおける店を選ぶ
(6) ホテルの中でも安心しない

これらについては、さまざまな旅行ガイドブック等に説明がありますが、外務省の発行している海外安全パンフレット「海外安全 虎の巻」は入手が容易です。ここには、以下についてもわかりやすくまとめられています。

・テロの被害に遭わないために
・旅行前にしておくこと
・ケーススタディ集〜トラブル事例と対策〜
・「自然体験」と「ドライブ」を楽しむために
・感染症と健康管理
・もしもトラブルに遭ったら

「海外安全 虎の巻」は、「海外安全アプリ」(本マニュアル「2. 渡航先の情報を集める」参照)で閲覧できるほか、PDFをダウンロードすることもできます。

参考/「海外安全 虎の巻」(外務省:外部リンク)

[質問6]海外安全パンフレット「海外安全 虎の巻」等で海外渡航にあたって心がけるべきことを確認しましたか。特に大切に思ったことを2つ書いてください。

5. 留学生活が始まったら

「海外渡航届」に変更がある場合

「海外渡航届」の内容に変更が出ていないかを常に確認してください。渡航先の住所、連絡先、メールアドレス、国内の緊急連絡先などに変更があれば、開智国際大学まで連絡してください(本マニュアル「連絡先」参照)。

事件・事故・災害にあったら

事件や事故、あるいは災害に巻き込まれたときの連絡は次のようにしてください。

(1) 渡航先の日本大使館・総領事館等に連絡をとって指示や助言に従う
(2) 家族や留学先の担当部署に連絡する。
(3) 開智国際大学総務課に連絡する。

また、「海外安全 虎の巻」には、次のようなケースについて具体的な説明があります。

・盗難や紛失にあったとき
・事件・事故にあったとき
・自然災害や緊急事態にあったとき
・逮捕拘禁されたとき
・行方不明になったご家族を捜したいとき
・その他の困りごと・相談があるとき

[質問7]「5. 留学生活が始まったら」の内容、および「海外安全 虎の巻」の当該箇所を確認しましたか。特に大切に思ったことを2つ書いてください。

6.  その他

保護者との情報共有

このマニュアルに書かれていることは保護者の方にもデータで、あるいはプリントして渡しておいてください。保護者の方に留学の内容や大学のサポート体制を知っていただくことで、留学中の安心に繋がりますし、事件・事故・災害時には迅速に支援体制が整えられることになります。また、ふだんから疑問・問題などがあれば大学に気軽に相談していただくように伝えてください。

[質問8]保護者の方に、本マニュアルを見ていただきましたか。

大学の担当窓口および専用連絡先

窓口:開智国際大学事務局(総務会計課)
メールアドレス:kikikanri@kaichi.ac.jp
電話:+81 4 7167 8655
(「+」は機種よっては「0」の長押しで表示できることがあります。)

 

(平成31年1月 危機管理委員会)

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